
遠くの駅のホームから、彼女に写真だけを送った僕。「結婚しても仕事続ける?」と聞いた本当の理由
コラム
「続けるよ」という短い返事を、僕は何度も読み返しました。そこで気づいたのは、自分が勝手に描いていた先のことでした。その日の帰り、何も書けないまま、僕はホームでスマホを構えました。
上司から持ちかけられた話
数日前、上司に呼ばれ、遠方の支社でチームをまとめてみないかと声をかけられました。返事をする前に一度現地を見てくるよう言われ、あの「続けるよ」が届いた日は、日帰りの出張だったのです。
彼女には、まだ何も話していませんでした。決まってもいない話で不安にさせたくない。そう思う一方で、言い出すのを先延ばしにしていただけなのかもしれません。
結婚を考えている彼女が一緒に来てくれるなら、行ってもいい。そこまで考えたとき、彼女が仕事をどう考えているのか、きちんと聞いたことがないと気づきました。出張に向かう新幹線の中で、彼女に送りました。
「結婚しても仕事続ける?」
「続けるよ」を読み返した車内
返事はすぐに届きました。
「続けるよ」
短いその一言を、何度も読み返しました。指名してくれるお客さんが増えてきたと、うれしそうに話していた彼女の顔が浮かびます。一緒に来てくれるなら、という考えは、彼女が今の店を離れる前提で組み立てたものでした。返事を読んで、ようやくそのことに気づいたのです。
「そっか」
それだけ打って、送信しました。少しして届いた「急にどうしたの?」にも、うまく説明できる気がしなくて、「ううん、聞いてみただけ」とだけ返しました。
支社では、案内してくれた人から「来てもらえたら心強いです」と言われました。うなずきながらも、その場では答えをにごしました。
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ホームで撮った1枚





























