「写真、見てくれた?」に「まだ。ちょっとね」と返した僕→写真38枚を開かずにいた、休みの日の計画

コラム

開かずに送った返事

チャットを開けば、38枚の写真が一度に目に入ってしまいます。それでは、休みの日まで取っておいた意味がありません。
僕は通知の画面から、そのまま返事を打ちました。
「明日、休みだよね。家に来れる?」
説明になっていないことは分かっていました。けれど、文章で理由を並べるより、会って話すほうがいいと思ったのです。
しばらくして、彼女から「行く」と届きました。いつもより短い返事が少し気になりましたが、僕は机に北海道の地図を広げてから、部屋の片づけを始めました。

そして...

次の日、部屋に来た彼女は、どこか硬い顔をしていました。ソファに並んで座り、僕は初めて彼女とのチャットを開きました。
1枚目は、空港の窓から撮った飛行機の写真でした。「これ、どこ?」と聞くと、彼女は戸惑った顔のまま答えてくれました。
2枚目、3枚目と進むうちに、彼女の口数は少しずつ増えていきました。僕は1枚ごとに、地図の上へ小さな印をつけていきました。
「ちゃんと見たかったから、開かなかった。次は2人で、ここを全部回りたい」
僕がそう打ち明けると、彼女は呆れたように「先に言ってよ」とつぶやき、お土産の袋を地図の横に置きました。
1枚も開かれていないと彼女が思っていた38枚は、その日、2人で行く旅の38か所の行き先になりました。

(20代男性・公務員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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