「奢られるのが当然だと思うな」と言った俺→半年分のレシートを取っておいたわけ

コラム

誕生日にも割り勘にしたわけ

誕生日の洋食店は、彼女が前に雑誌を見て行きたいと話していたお店でした。
「好きなの頼んで」
デザートのろうそくは、予約のときに頼んでおいたものです。
それでも会計は、いつもどおり割り勘にしました。誕生日だからとここだけ俺が払うより、半年続けてきた割り勘を最後まで続けて、別の形で渡したいものがあったからです。
「5200円ね」
受け取ったレシートは、いつものように財布に差し込みました。
瓶にためたお金を使って、彼女がいつか行きたいと言っていた温泉の旅館を事前に予約していました。予約票を印刷して、それまでのデートで受け取ったレシートの束と一緒に封筒に入れてありました。
「これ、家で開けて」
渡したあとは照れくさくて、彼女の顔を見ないままホームへ向かったのです。

そして...

家に着くころ、彼女からメッセージが届きました。
「レシート、全部取ってたの」
続けて、もう1通。
「旅館はうれしい。でも、次からはたまに普通に奢って」
画面を見て、思わず笑ってしまいました。居酒屋のレジでの言葉は、まだきちんと謝れていないままです。
「奢られるのが当然だと思うな」と言った俺が半年かけてためていたのは、彼女に奢るためのお金でした。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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