おしゃれと恋で もっとかわいく - ハウコレ
SP用検索ボタン
メニューはこちら

検索


トレンド ワード

    後輩の一皿に拍手が集まった帰り道、幹事の私は彼女に助手席を譲った

    ライフスタイル

    見たことのない一皿

    終盤、彼女がクーラーボックスから包みを取り出しました。切り分けられていくのは、塊から火を入れたローストビーフ。皿が回るたびに歓声がわき、部長まで席を立ちました。

    「この肉、どこの?」

    「実家で、朝から仕込んできました」

    駅前の精肉店の名前を、部長は知っている様子でした。さらに同僚の一言が続きました。

    「準備も買い出しも、全部彼女がやってくれたんですよ」

    拍手が起きたその中心に、幹事の私はいませんでした。隣の先輩と目を見合わせて、手にしていた紙コップを卓に置きました。

    そして...

    片付けの間、彼女への謝り方をずっと探していました。解散の間際にようやく出てきたのは、謝罪になりきらない一言です。

    「次は、私も仕込みから入れて」

    彼女は少し間を置いて、首を縦に振りました。帰りの車で、行きには当然のように座っていた助手席を、彼女に譲りました。あの拍手を、今度は準備する側で聞いてみたいと思っています。

    (30代女性・事務職)

    本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

    (ハウコレ編集部)

    HOT ITEM
    • X
    • Line