
「育休取る男とか終わってる」と帰宅早々に笑った夫→「じゃあ父親になる気がないのね」と離婚届を置いて実家に帰った
コラム
「じゃあ父親になる気がないのね」
私はひとことだけ返しました。「じゃあ父親になる気がないのね」。
夫はきょとんとした顔をしていました。それ以上何も言わず、夫が寝室に入るのを待っていました。夫が眠ったのを確認してから、私は動きました。
封筒に別れの覚悟を込めた書類と、一枚のメモを入れました。「実家に戻ります。返事は要りません、あなたの行動で示してください」。それだけ書きました。荷物をまとめる手が震えていたのは、寒かったからだと思うことにしました。
そして...
数日後、夫から育休申請が通ったとメッセージが来ました。返信はしませんでした。でも既読だけはつけました。それが私の精一杯の答えでした。
実家にいる間も、電話には出ませんでした。夫の声を聞いたら気持ちが揺れてしまいそうで、怖かったのです。でも既読をつけるたびに、夫は必ず短い報告を送ってきました。「申請が通りました」「上司に話しました」。言葉ではなく、行動で示そうとしていることだけは伝わっていました。
陣痛が始まった夜、産院のベッドで天井を見ながら考えていました。この子が生まれてくる瞬間を、父親に見せてあげたい。それは夫を許すとか許さないとか、そういう話ではありませんでした。ただ、この子の誕生の場に父親がいるべきだと、体の奥から確信が来たのです。
私は、夫に「病院に来て」と呼びました。生まれてきた子どもを夫が抱いた瞬間の顔を見て、呼んでよかったと思いました。あの夜実家に帰ったことを後悔はしていません。あの行動がなければ、夫がそこまで向き合ってくれることはなかったと、今でもそう感じています。
(30代女性・アパレル)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























