
「何か問題があるんじゃないの」と言われ続けた正月、彼を連れて行った日のこと
コラム
親戚の前で彼が言った一言
正月の集まりに、彼と一緒に顔を出しました。リビングに入った瞬間、親戚たちの視線が彼に集中しました。
「なんで隠してたの」と叔母が言いました。
彼は丁寧に挨拶を済ませたあと、こう言いました。「彼女が毎回つらい思いをしていたので、一緒に来ました」
部屋の空気が変わりました。叔母が湯のみに目を落とし、従姉が口をつぐみました。「隠してたんじゃないよ。聞かれなかっただけ」。私がそう言ったとき、誰も何も返しませんでした。
そして...
帰りの車の中で、彼が「言いすぎたかな」と少し心配そうにしていました。私は「ちょうどよかったよ」と返しました。窓の外を流れる街灯を見ながら、目頭が熱くなるのを感じていました。
何年も笑って飲み込んできた言葉を、彼が代わりに届けてくれた。それがうれしかった反面、自分で言えなかった弱さにも気づいていました。来年の正月は、自分の口で伝えよう。そう思えたことが、あの日いちばんの収穫でした。
(30代女性・介護職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)


























