
「転職5回は忍耐力なし」と書類で見送ってきた私が、最終面接で気づかされた話
コラム
私はある会社で代表を務めて15年になります。これまで採用面接では、転職回数の多い応募者は書類の段階で見送ってきました。ところが、ある日届いた一通の履歴書をきっかけに、私は自分の判断基準を見直すことになったのです。
「転職5回は忍耐力なし」が私のルールだった
採用は会社の生命線です。とくに中小企業にとって、人を一人雇うことの重みは大きい。だから私は、自分なりの判断基準を厳しく持ってきました。そのひとつが、「転職5回は忍耐力なし」というルールです。書類選考でその回数を超えていたら、内容を細かく見る前に見送ってきました。
理由はシンプルでした。「うちに来ても、また辞めるんじゃないか」。何百枚もの履歴書を見てきて、私は数字でその人を判断することに、なんの抵抗もなくなっていたのです。むしろ、それが効率的な経営判断だと信じていました。
部下が机に置いた、一通の履歴書
ある月の終わりに、人事の部下が一通の履歴書を私の机に置きました。「一度、本人と会ってみてほしい」と。書類を見ると、転職回数は5回。普段の私なら、その時点で見送っていた経歴です。
それでも部下が押してきた理由が気になって、もう一度ページをめくりました。退職理由の欄に書かれていたのは、会社の倒産、母親の介護、勤務先の閉鎖。事務的な文字の裏に、言葉では表せないものが詰まっているように見えました。「会ってみよう」と、その場で部下に伝えました。一次、二次の面接を通過した本人と、最終面接で会うことが決まりました。
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履歴書の裏側にあった時間

























