
妻からの「ゴミ出しといて」に返信せず、俺が玄関に付箋を残して出社した話
コラム
玄関で付箋を指さした妻に、俺は打ちかけてやめた返信のことと、書き足したねぎらいの言葉のことを、順番に話すことになりました。
ごみ袋を回収場所に置いて戻ると、玄関のドアの前で妻からのメッセージが鳴りました。
玄関で読んだ念押し
我が家では、ゴミ出しは遅く家を出る方の仕事です。その日は俺の番でした。画面には「ゴミ出しといて」とあります。ちょうど出し終えたところだったので、出したよ、と打ちかけて、袋で汚れた手を先に洗うことにしました。支度の残りを済ませて靴を履いたとき、ふと、帰ってくる妻のことを考えました。この家に先に着くのは妻です。誰もいない玄関でまず目に入るものが、済んだという知らせなら安心するだろうと思いました。俺は棚の付箋に「ゴミは出したよ。おつかれさま」と書いて、ドアの内側に貼ってから家を出ました。
後回しにした返信
駅に着いたら返信も送るつもりでした。改札の手前で上司から電話が入り、切った頃には電車が来ていて、そのまま外回りに出ました。途中で「読んだよね?」が届きました。既読にして、打とうとして、付箋があるからいい、と画面を閉じました。急ぎの資料を抱えていたのは本当です。ただ、あの何秒かを惜しんだ言い訳に付箋を使ったことも、本当でした。帰り道、入力欄は開いたまま、結局何も打たずに家まで歩きました。
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待っていた妻



























