
ネイルを「え、派手じゃない?」と笑った彼氏→サロンのお姉さんの返しに、隣で小さくなった彼
コラム
店を出て最初に言われたこと
会計を済ませて外に出ると、彼は駅のほうへ歩きながら口を開きました。
「俺、別にベージュにしろなんて言ってないよね?」
「言われてない。でも今日、私が赤を選んだら笑ったよね」
「好みを言うのもダメなの?」
「好みを言うのと、私の好みを笑うのは違う」
彼は返事をせず、信号が変わるまで前を向いていました。予約していた店では、注文以外の会話が続きませんでした。私は赤い爪でグラスを持ちながら、彼が言った「言ってないよね」を頭の中で何度か聞き直していました。
そして...
次に会ったのは、その週の休みに彼が私の部屋へ来たときでした。彼は座るなり「俺はまだ、ベージュのほうが好き」と言いました。私は「うん」と答えました。
「でも、赤を選んだときに笑ったのは悪かった」
「私も、勝手に合わせて勝手に我慢してた」
「じゃあ次から、俺が何色好きか聞かないで選べば」
「聞いてないけど」
彼は少し笑って、私の爪を見ました。感想は言いませんでした。翌月、私は色見本の途中のページで指を止め、緑を選びました。彼の顔は浮かびましたが、ページは戻しませんでした。
(20代女性・受付事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)





























