息子の愚痴を真に受けた私が、息子の妻に味噌汁の作り方を聞いた本当の理由

コラム

久しぶりに帰ってきた息子が、煮物に箸を伸ばしながら一言こぼしました。「家の飯、まずいんだよね」。私が作ったのと同じ味付けの煮物を、息子はおかわりして食べていきました。その一言が、息子を見送った後も私の中に残り続けました。

責める文面を消して、作り方を尋ねた

息子の妻が病院で管理栄養士をしていることは、結婚の挨拶で聞いていました。それでも私は、息子の言葉の方を信じました。私は息子の妻へのメッセージを打ちました。しかし、若い頃、姑に鍋の中身を覗かれて味付けを直された日のことを思い出します。同じことをする側にはなりたくない。それでも、黙っていることもできませんでした。結局送ったのは

「お味噌汁の作り方を教えてもらえる?」

という一文でした。どんな作り方をしているのか、まず知ってからにしよう。そう自分に言い聞かせましたが、確かめてから叱るつもりだったことは、認めなければなりません。

届いたレシピの丁寧さに、かえって腹が立った

返事はすぐに来ました。昆布は水から、かつお節は沸騰させない、味噌は火を止めてから。私が毎日していることと、ほとんど同じ手順でした。あの手順で作ったものをまずいと言うのか。そう思う前に、これだけ手間をかけていると言われている気がして、指が先に動きました。

「随分と手間をかけるのね。息子は、家のご飯が口に合わないと言っていたけれど。あの子の好みに合わせてあげてちょうだい」

息子の妻からの返事は、言い訳ではありませんでした。

「私は管理栄養士です。出汁をきちんと取って、塩分は控えめにしています。一度、同じ作り方で作ってみていただけませんか」

返す文面が浮かばないまま、私はスマホを伏せて台所に立ちました。

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