送れなかった「やり直したい」の代わりに、元カノへ強がりを送った俺の1年半

コラム

返ってきた写真と、送れなかった返信

既読はすぐについたのに、返事はなかなか来ませんでした。今頃、あきれた顔で画面を見ているのだろうか。そんな想像ばかりしていました。

しばらくして通知が鳴り、すぐに開くと、届いていたのは1枚の写真でした。指輪をはめた、彼女の左手。その下に「ごめんね。この前、プロポーズされたんだ」とありました。

付き合っていた頃、彼女が雑誌の指輪のページを開くたびに、俺は話を変えていました。俺がそらし続けたものを、誰かがきちんと受け止めたのだと思いました。

「おめでとう」と打っては消し、「どんな人?」と打っては消す。どれを送っても、さっきの強がりの言い訳になる気がしたのです。その日は結局、どの文面も送信しませんでした。

そして...

次の日、ようやく「おめでとう。変なの送ってごめん」とだけ送りました。

「ありがとう。元気でね」と返ってきて、「元気でな」と打ちかけ、送信せずに消しました。

1年半前のあのメッセージに返事をしなかったのは、俺のほうです。待っているつもりでいたのも、たぶん俺だけでした。

引き出物の紙袋は、玄関の隅に置きっぱなしになっています。

(20代男性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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