捨てる手間を省いて恩まで売るつもりだった私に、ママ友が返してきた紙袋

コラム

園の玄関で言われたこと

押し入れから出したばかりの服を紙袋に詰め、お迎えに向かいました。園の玄関で彼女を見つけ、いつものように紙袋を差し出しました。

「お下がりで十分よね」

彼女は受け取らず、自分が持ってきた紙袋をこちらへ向けました。

「もう、お下がりは受け取れません。毛玉や汚れがあって、息子も着たがらないので」

親切を突き返された気がして、差し出していた紙袋を少し引っこめました。

「えっ、せっかくあげてるのに」

「せっかくでも、いらないものはいりません。この前の分も返します」

「わかった」

2つの紙袋を提げて、息子のところへ戻りました。帰り道も、せっかくなのに、という言葉ばかりが頭の中を回っていました。毛玉や汚れと言われても、どの服のことか思い浮かびませんでした。袋に詰めるとき、一度も広げていなかったからです。

そして...

家に帰って、返された紙袋を開けました。中から出てきたのは、毛玉だらけのトレーナーと、膝に泥の跡が残るズボンでした。袖口からは、押し入れのにおいがしました。

これを、せっかくだからと言って渡していたのです。その日のうちに、渡しそびれた分と一緒に分別し、ゴミ袋の口を縛りました。押し入れの衣装ケースは、まだふたが浮いたままでした。彼女に何か伝えるべきか考えながら、連絡はできずにいました。

(30代女性・パート)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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