
「私がやりました」新人の私のミスをかばった先輩。10年後、同じ文を打った私に届いた返信
コラム
10年後、私が打った同じ文
3年前に先輩が別の支店へ移り、今は私が新人の教育係をしています。帰宅してから、部長のメッセージに気づきました。
「現場から、資材の納品日がずれていると連絡がありました。登録はどなたですか?」
後輩が登録し、私が確認して通した案件でした。後輩が名乗るより先にと、急いで送信します。
「私がやりました。先方にはすぐに確認して、手配し直します。申し訳ありません。」
少しして、後輩から個別のメッセージが届きました。
「さっきの、私の登録ミスですよね。部長に言わなくていいんですか?」
「確認したのは私だから。先方への連絡、明日一緒にやろう」
送ってから、10年前の帰りの電車を思い出しました。かばわれる側だった私は、あの文を送る側の指がどれほど重いのか、今日まで知らずにいたのです。
そして...
先輩に、久しぶりにメッセージを送りました。
「今日、後輩のミスで、先輩と同じ文を打ちました。私がやりました、って」
返信は短いものでした。
「そっか。確認したのは、あなただったんだね」
確認役をしているとは、一言も書いていません。翌日、後輩と並んで先方に電話をかけ、部長には登録と確認の経緯をそのまま伝えました。先輩とのトーク画面は、今も開いたままです。どうして先輩には、確認したのが私だと分かったのか。10年前、返信が届くまでの駅2つ分の間、先輩は何を考えていたのでしょう。
(30代女性・営業事務)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























