
喧嘩中「もういい」と送るたびに「よくない」と返す彼。12回目のメッセージで私が吹き出した理由
コラム
12回目に付け足されたもの
そして12回目。画面に表示されたのは、こんなメッセージでした。
「よくない。あとお腹すいた」
読んだ途端、こらえきれずに吹き出していました。あれだけ意地を張り合っていたのに、最後に付け足されたのが空腹の報告。張りつめていたものが、一気にほどけていきました。
笑いがおさまると、さっき送った「いつもそうじゃん」が目に入りました。言いすぎたのは私のほうです。通話ボタンを押すと、彼はすぐに出ました。
電話の向こうから聞こえてきたのは、電車の発車メロディと改札の電子音でした。
「今どこ?」と聞くより先に、聞き慣れた駅名のアナウンスが耳に入りました。
そして...
上着をつかんで部屋を出て、駅まで小走りで向かいました。改札の前に立っていた彼は、私を見るなり「ごめん」と頭を下げます。
「私も、言いすぎた。ごめんね」
2人でコンビニに寄り、彼のおにぎりを選びながら聞いてみました。
「なんでずっと『よくない』だったの?」
「なんとなく」
彼はそれだけ言って、おにぎりの棚に目を移しました。
これまでなら「わかった」で終わっていたはずの喧嘩。どうして今回だけ、彼は同じ言葉を送り続けたのでしょう。
(20代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)





























