
「化粧濃すぎ」の一言しか送れなかった俺。彼女から届いた素顔の写真に写っていたもの
コラム
素顔の写真に写っていたもの
返ってきたのは、メイクを落とした彼女の自撮りと「これで満足?」という一言。
写真の目の下には、くっきりとくまが浮かんでいました。重ねたメイクの下にあったのは、これだったのか。怒らせたことよりも先に、彼女の体のことが頭に浮かびました。
入力欄に「ごめん」と打っては消し、長い文章を書いては消して。結局送ったのは「うん、その顔の方がいい」と「明日、仕事休めない?」の2通だけでした。
「急に何?休めるわけないじゃん」
その返事を読んで、ようやく気づきました。理由を一度も伝えていないのだから、彼女に分かるはずがありません。「そっか。ごめん、おやすみ」と送るのが精一杯でした。
そして...
謝罪と心配をまとめた長い文章は、結局送りませんでした。冗談に包まずに伝えるなら、画面越しではなく顔を見て言いたかったからです。
次に会えた日、駅前のカフェで向かい合って、ようやく切り出しました。
「化粧のこと、ずっと嫌な言い方してごめん。本当は、疲れてないか聞きたかった」
彼女はカップを両手で持ったまま、しばらく黙っていました。
「それなら、最初からそう言ってよ」
「うん。言えなかった」
少し間を置いて、彼女はカップをテーブルに戻しました。
「最近ちょっと、寝不足かも」
前に聞いたときとは違う本音を聞けた気がしました。
帰りの電車で、彼女から「今日は早めに寝る」とメッセージが届きました。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)





























