彼女の予定を本人の了承を得ずに3つ断った俺→空いたその日に向かった場所

コラム

言えなかった書き直しの跡

帰宅すると、彼女がスマホの画面をこちらに向けました。

「なんで勝手にキャンセルしたの?」

鞄を床に置いて、うなずきました。引っ越しと幹事、それに姉のフリーマーケットも、自分が断ったと話しました。

「ごめん。勝手に決めたのは悪かった」

「休む日、1日くらいあってもいいと思って」

書き直しの跡のことは、口にできませんでした。眠っている間にページを見たと知られたら、彼女はもう手帳をテーブルに置かなくなる気がしたのです。

「私の予定は、私が決める」

その通りでした。友人にも姉にも、俺は彼女より先に返事をしていたのです。「うん」と返すのが精一杯でした。

そして...

引っ越しの日、玄関の棚から軍手を取り、「ちょっと出てくる」とだけ言って家を出ました。行き先を告げなかったのは、恩着せがましく聞こえそうだったからです。

友人の部屋で段ボールを運んでいると、「あいつ、頼まれると断らないもんな」と言われました。返事の代わりに、ガムテープを長めに切りました。

家に戻ると部屋に彼女の姿はなく、テーブルに手帳が閉じて置いてありました。開けば、その日の欄に何が書いてあるのか分かったはずです。手帳には触れずに、洗面所で軍手を洗いました。

予定が多すぎると思ったとき、次は何と言えばいいのか。その答えは、まだわからないままです。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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