「お前の作った飯、まずい」と送ってきた彼→3日後、なぜか同じ甘い卵焼きの写真が届いた

コラム

写真の端にあった札

開くと、写真が1枚付いていました。

「今日の昼、これ頼んだ」

写っていたのは焼き魚の定食で、小鉢の横に黄色い卵焼きが並んでいます。写真の端に写った卓上の札には、甘い卵焼きと書かれていました。

私の卵焼きはまずくて、お店のものなら食べられる。そうとしか読めず、考えるより先に返していました。

「お店のなら食べられるんだね」

今度の返事は、間を置かずに届きました。

「違う。同じ味か確かめたかった」「まずいって言ったの、取り消させて」

何を確かめたかったのか、文面だけでは読み取れません。それでも、取り消すと言われて軽くなったのは味の話だけで、もう1つの引っかかりは残ったままでした。

「まずいより、お前って言われたのが嫌だった」

送ってから次の返事までは、少し長い間がありました。

「ごめん。もう言わない」

そして...

次に会う日、いつもの改札で彼と会いました。彼は紙袋を差し出して言いました。

「これ、ありがとう」

小さくうなずいて受け取ったものの、中はその場で開けませんでした。

家に帰って紙袋を開けると、保存容器は2つとも空で、ふたの溝まで洗ってありました。食べてから洗ったのか、捨ててから洗ったのか、容器を見ただけでは分かりません。洗い直した容器を棚に戻し、輪ゴムで留めた砂糖の袋を、その隣に下ろしました。

「同じ味か確かめたかった」と送ってきた彼は、いったい何を確かめたかったのでしょう。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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