隣の人をゴミ捨て場で叱り続けた私→孫に「今日は言うんでしょ」と言われて、本当に伝えたかったこと

コラム

孫が角を曲がってきた

そこへ、登校途中の孫が角を曲がってきました。

「おばあちゃん、今日は言うんでしょ」

その声で、自分が何のために角に立っていたのかを思い出しました。けれど、駅へ急ぐ人を引き止めてまで、いきなり袋の話を切り出す勇気は持てませんでした。

孫の帽子のつばを直して「早く行きなさい、遅れるわよ」とだけ言い、門の中へ戻りました。台所の窓から見えたのは、彼女がネットの端を直して駅のほうへ歩いていく姿でした。

そして...

次のゴミの日も、私は角に立ちました。

「おはよう」

そこまでは言えたのに先が続かず、また門の中へ戻ってしまいました。

その次の収集日、袋を置いた彼女に、今度は自分から頭を下げたのです。

「ごめんなさいね。あなたの袋、2回だけ開けて分け直したの」

彼女は少し目を見開いてから、「そうだったんですか」と小さく言いました。電池とスプレー缶の出し方を伝えると、何度かうなずいて駅へ向かっていきました。

それ以上の話をしたわけではありません。ネットの端を直すのは、それからも私の役目のままでした。

(70代女性・主婦)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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