
「結婚しても仕事続ける?」に「続けるよ」と返した私→半日後、知らない駅のホームの写真だけが届いた
コラム
言葉の添えられていない1枚
開いた写真に写っていたのは、駅のホームでした。蛍光灯に照らされた、人のまばらなホーム。柱に掲げられた駅名の看板は小さくぼやけていて、文字までは読み取れません。
写真の下に、言葉は何もありません。
脱いだコートを腕にかけたまま、写真を指で広げても、どこの駅なのかは分かりません。どこかへ出かけるなんて、彼からは一言も聞いていませんでした。
「これ、どこ?」
送ってから彼の返事が来るまで、画面から目を離せませんでした。届いたのは、こんな一言です。
「今度、会って話せる?」
「うん」とだけ返して、もう一度写真を開きます。「聞いてみただけ」という返事と、知らない駅の写真。2つが頭の中に並んだまま、どうつながるのか見当もつきません。
そして...
数日後、カフェで向かい合うと、彼は「急に変なこと聞いて、ごめん」と頭を下げました。それから、私の仕事の話を聞かせてほしいと言います。
指名してくれるお客さんのこと、次に挑戦したい技術のこと。彼は最後まで、うなずきながら聞いてくれました。
「僕の話は、今度ちゃんと全部するから」
彼のその言葉に、私は「待ってる」とだけ返しました。
あの質問のあと、言葉も添えずに知らない駅の写真だけを送ってきたとき、彼は何を思っていたのでしょうか。
(20代女性・美容師)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)































