
「メモでもしてるの?」彼女の愚痴をメモし続けて1年。一覧につけた題名の理由
コラム
送る前に消した一文
付き合って1年2か月がたったある日、彼女から届いたのは、資料の締め切りをまた2日早められたという愚痴でした。先月は3日早められたことを一覧で確かめてから返事をすると、彼女から「メモでもしてるの?」と、笑っている猫のスタンプが届きました。
俺はすぐに「まあね笑」と打ちました。送れば冗談で終わります。けれど、この一覧を笑い話にはしたくありませんでした。打った文字を消し、メモ画面を撮った画像を送ることにしたのです。
画面に収まったのは、題名と新しいほうの数件だけ。一番下の行は写っていません。
送ってから急に恥ずかしくなり、「引いた?」と送りました。彼女から返ってきたのは、題名の理由を尋ねる返事です。画面の文字では説明しきれない気がして、「今度会ったとき話す」とだけ送りました。
そして...
次に会ったら、一番下の行から話すつもりです。1年前の聞き返しを、彼女に思い出させてしまうかもしれません。それでも、題名の理由はそこにしかありません。
その夜、題名のすぐ下に、新しい行を2つ足しました。
「締め切り2日前倒し、猫のスタンプ」
「次は、俺の話も聞いてもらう」
1年前、話す相手から外された俺が、今は自分の話も聞いてほしいと思えています。題名の「もう一回」は、もうとっくにかなっていたのかもしれません。
(20代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)





























