「メモでもしてるの?」彼女の愚痴をメモし続けて1年。一覧につけた題名の理由

コラム

彼女に送ったメモの画像には、写さなかった行が1つあります。一覧の一番下、1年前に俺が最初に書いた行です。

この1年、帰宅するとスマホのメモを開き、彼女の新しい愚痴を書き足すのが習慣でした。ある日、俺はその一覧を、彼女本人に見せることになりました。

聞き返したあとの3週間

付き合って2か月の頃、彼女から仕事の愚痴が届きました。何人かの呼び名が出てきて、途中で誰の話か分からなくなった俺は、軽い気持ちで返しました。

「ごめん、課長代理って誰だっけ?」

少しして、彼女から「ううん、もういいや。たいした話じゃないし」と返ってきました。そこから3週間ほど、彼女からの連絡は「おつかれ」と、おやすみのスタンプだけになりました。

責められたわけではありません。それでも、前は長かった彼女の文面が一行で終わるたびに、話す相手から外されたのだと分かりました。俺が一度聞いた話を覚えていなかったこと。それが、彼女の答えだったのだと思います。

返信の前に開くメモ

俺はもともと、人の話を覚えるのが得意ではありません。だからスマホのメモに一覧を作り、彼女の愚痴を日付と一緒に書き留めることにしました。一番下の最初の行は「課長代理の話を聞き返した。もう聞き返さない」。題名は「もう一回、話してもらえるように」とつけました。

返信する前には必ずメモを開き、前の話とつながるところを探しました。カレーパンが売り切れていた話も、そうやって拾ったものです。1年が過ぎる頃には、彼女の文面はすっかり長くなり、愚痴の数だけ一覧も伸びていました。

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