
「着いた?」が3時間未読の彼→「俺は大丈夫」と届いた翌日、カフェで見た絆創膏だらけの手
コラム
電話をかけても、流れてくるのは電源が入っていないことを告げる案内だけでした。私は未読のメッセージを、何度も送り続けるしかありませんでした。
玄関で彼を見送ってから、30分ほど経っていました。いつもなら家に着いたころに届くはずの「着いた」の連絡が、その日は来ませんでした。私は自分から「着いた?」と送ってみました。
届かない「着いた」
彼とは付き合って10か月です。私の部屋で過ごした日は、家に着くと彼が必ず連絡をくれます。私の家から彼の家までは、歩いて25分ほどの距離でした。
「着いた?」
送ったメッセージには、既読がつきません。コンビニにでも寄っているのかなと思い、スマホを置いて洗い物を片づけました。テレビの音を小さくして、通知が鳴るのを待ちました。
1時間経っても、未読のまま。電話をかけると、電源が入っていないか電波の届かない場所にいる、という案内が流れました。
最悪の想像
彼のスマホは、帰る前に私の部屋で充電していたはずです。電池切れとは考えにくい。だとしたら、何があったのか。
事故、事件、帰り道の暗い川沿い。考えたくない言葉ばかりが頭に浮かびました。彼の家族の連絡先も知らない私には、待つしかありませんでした。
2時間、3時間。私は何度もメッセージを送りました。
「大丈夫?」
「連絡ください」
どれも未読のままです。彼の家まで行ってみようかと、上着を手に取りかけたときでした。
並んだメッセージに、一斉に既読がついたのです。
次のページへ
「俺は大丈夫」の短い返事


























