
既読は毎日12時03分だった彼→つかなくなった昼休み、社員食堂で見た彼の姿に、私は何を思った?
コラム
「ごめん、ちょっとバタバタしてた」。届いたのは、休憩が終わる頃でした。同じ返事が何日も続いたあと、私は確かめるために、普段は行かない場所へ足を向けました。
休憩に入ってすぐ、会社近くのベンチで彼にメッセージを送りました。返事より先に確かめるのは、既読がつく時刻です。その日、画面の表示はいつまでたっても変わりませんでした。
決まった時刻の既読
同じ会社の別部署で働く悠真とは、付き合って1年半になります。職場ではあまり話さない分、休憩中のやりとりが私たちの楽しみでした。
「今日のランチ何にした?」
私がそう送ると、既読がつくのは決まって12時03分です。彼はいつも、休憩に入ると真っ先にスマホを開いてくれていました。そこから他愛ない話を何往復かして、午後の仕事に戻るのがお決まりの流れです。
1年半、その時刻がずれたことはほとんどありませんでした。だからこそ、画面の小さな表示を確かめるのが、私の密かな安心材料になっていたのだと思います。
つかないままの既読
その日も、いつものように「今日のランチ何にした?」と送りました。ところが、いつもの時刻を過ぎても既読がつきません。
10分たっても、20分たっても、画面は変わらないままでした。
「忙しい?」
追いかけて送っても、どちらにも既読はつきません。
既読がついたのは、休憩が終わる直前でした。届いたのは「ごめん、ちょっとバタバタしてた」という一言だけ。
それから数日、同じことが続きました。休憩中は既読がつかず、終わる頃に「ごめん、ちょっとバタバタしてた」。まったく同じ文面が、何度も届きます。私とのやりとりより大事な何かが、悠真の休憩中にできたのだろうか。一度浮かんだ考えは、なかなか消えてくれませんでした。
数日後、私はお弁当を持たずに、普段は使わない社員食堂へ向かいました。
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社員食堂の隅の席


























