
「無理してない?」に元カノの名前を書いた俺→どんな夜も10分以内に返すと決めた、2年前の5日間
コラム
彼女から返事が来ない時間は、たった数分でした。それでも俺には、2年前に自分が誰かを待たせた日々の長さが、ようやく分かった気がしたのです。
送信したあとで、俺は自分が打った文面を読み返しました。付き合って半年の彼女の「無理してない?」に、つい昔の恋人の名前まで書いてしまっていたのです。既読はついたのに、なかなか返事が来ませんでした。
既読のまま返さなかった日々
2年前、俺には由香という恋人がいました。
仕事が立て込んでいた時期、由香から「少し話せる?」と届いたことがあります。俺は既読をつけたまま、落ち着いたら返そうと後回しにしました。
1日、2日と過ぎ、ようやく返事をしたのは5日後でした。由香から届いたのは「もういいよ」だけ。そのあと、由香は一度も返事をくれませんでした。
あとから共通の友人に、あの頃の由香がひとりで悩みを抱えていたと聞きました。
彼女にだけ決めた10分
今の彼女と付き合い始めたとき、俺はひとつ決めごとを作りました。彼女からのメッセージには、どんなときでも10分以内に返すというものです。
友人や家族への返事は、今でも半日遅れることがあります。それでも、彼女にだけは同じことを繰り返したくありませんでした。
飲み会の最中でも、寝落ちしそうでも、通知が鳴れば起きて返しました。枕元にスマホを置き、彼女からの通知だけ音を最大にして眠ります。慌てた文面になる日もありました。正直に言えば、楽ではありません。
ある日、彼女から届いた「無理してない?」に、俺は少し考えてから返しました。
「してないよ」
「由香のときみたいには、もうしたくないから」
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待たされる側になって





























