
「俺が運転するから」と言った彼→私の車の運転席に座ったのに、助手席へ
コラム
ハンドルに触れないまま
「やっぱり今日はそっちが運転して」
彼はそう言ってドアを開け、車の前を回って助手席側に来ました。訳が分からないまま、私は運転席へ移ります。シートは、彼が下げた位置のままでした。
走り出してからも、彼はほとんど話しませんでした。いつもなら道を教えてくれるのに、窓の外とこちらの手元を交互に見ているだけです。
「何か言いたいことがあるなら言って」
信号待ちでそう言うと、彼は「別に」と短く返しました。運転が下手だと思われているのか、それとも機嫌が悪いのか。海に着くまでの1時間、ハンドルを握りながらそればかり考えていたのです。
そして...
海沿いの駐車場に車を止めると、彼は「いい車だな」とだけ言いました。帰り道も運転は私のままで、彼が運転席を求めることは最後までありませんでした。
アパートに戻ったあと、彼は車の横でスマホを取り出し、誰かにメッセージを打っていました。のぞき込もうとすると、彼は画面を伏せて「また今度、ちゃんと話す」と言います。
あれほど運転したがっていた彼が、なぜ私のハンドルにだけは触れなかったのでしょうか。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)




























