
「その靴、大丈夫?」と聞いた3歳年下の俺が、リュックの箱と凍っていない横道に込めていた事情
コラム
彼女が新しいブーツを見せてくれたとき、駅からの道を思い浮かべていました。リュックがいつもより重かったのには、わけがあります。
仕事を早めに切り上げて、彼女の部屋の最寄り駅で電車を降りました。雪はまだ降り始めたばかりで、駅前のロータリーもうっすら白くなっただけです。待ち合わせの前に、一度歩いておきたい道がありました。
頼りないと言われても
付き合って1年半、3歳年上の彼女には、店の場所を間違えるたびに笑われてきました。
「年下の男は頼りない」
そう言われて「そうかもね」と返したのは、言い返せる材料が何もなかったからです。言葉で反論するより、いつか行動で示したいと思っていました。
数日前、彼女が新しく買ったヒールのブーツを見せてくれました。部屋で鍋をする約束の日には、雪の予報が出ています。あのブーツで駅からの坂を歩く彼女を想像して、落ち着かなくなりました。
1人で歩いた道
駅から彼女の部屋までは、歩いて15分です。坂を下りてみると、日陰の部分がもう凍り始めていました。
近くを歩き回って、坂を通らずに行ける横道を見つけました。街灯は少ないものの、坂のない平らな道で、凍っている場所はありません。2度往復して、曲がる角を体で覚えました。
それから駅前の店で、彼女のサイズのスニーカーを買い、リュックに入れたのです。
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「乗って」と言うまで


























