
隣の赤ちゃんの泣き声に理不尽な苦情を送った私を、受験生の息子が責めた日
ライフスタイル
「北側です。」
「北側です。」とだけ送りました。続ける文章を、私は何度も打っては消しました。どう謝ればいいのか分からず、息子に言われたことまで書くべきか迷いました。それでも、机の場所を聞いてくれた人に、方角だけ返して終わるのは違うと思いました。
「ごめんなさい。息子に、あんな文面を送るなと怒られました。うちも机を動かします。」
返事はすぐに来ました。
「こちらこそ、既読のままにしてすみませんでした。」
私はそのあと、息子の机を1人で動かそうとしましたが、脚が床を擦ったところで諦めました。塾から帰った息子に事情を話し、2人で机を窓の下へ運びました。運び終えると、息子は新しい位置の机に座り、部屋のドアを開けたまま参考書を広げました。
そして...
今、息子の机は壁から離れた窓のそばにあります。壁の向こうから赤ちゃんの泣き声は、今も変わらず聞こえてきます。それでも息子が以前のようにイヤホンをすることは減った気がしました。
私は泣き声が聞こえるたび、あの日、送る直前に削った「すみません」を思い出します。
(40代女性・パート)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)






























