
彼に「来週引っ越すんだ」とだけ送って、いたずら心で「秘密」を貫いた私
コラム
「どこ」「秘密」と焦らした夜
私の返事を見た彼から、すぐに「どこ」とメッセージが届きました。これまでで一番短い返信だったかもしれません。きっと答えを急かしているのでしょう。
私は思わず微笑んで「秘密」と返しました。普段ならこんなふうに焦らしたりはしません。でもこの夜だけは、彼を少しだけ振り回してみたかったのです。
「教えて」「気になるんだけど」と立て続けにメッセージが届きましたが、私は笑顔の絵文字だけを返しました。
明かしたのは、引っ越し当日、彼が手伝いに来てくれたときです。彼の最寄り駅で待ち合わせたとき、彼に住所のメモを渡しました。何度かメモを見返してから、彼は「近所だ」とだけ呟きました。耳が赤くなっているのが、駅の明かりの下ではっきりと見えました。
そして...
あの夜、私が「秘密」と返してから、彼が一週間どんな気持ちで過ごしていたのか、本人は最後まで詳しくは教えてくれませんでした。ただ、駅の改札横で耳を赤くしていた彼の横顔だけは、私の中にずっと残っています。
引っ越し以来、平日でも一緒に夕食をとる日が増えました。電車で1時間の距離だった頃には考えられなかった日常です。あのいたずら心を出してよかったと、今でも思います。
(20代女性・会社員)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)

























