
「あの子、あなたの彼氏狙ってるよ」と忠告した友人が、数日後に駅前の店で私の彼と向かい合っていた話
コラム
忠告してくれたはずの友人に送ったメッセージは、すぐに既読になりました。けれど先に届いたのは、友人からの返信ではなく、彼からの短い連絡でした。
駅前のコーヒーショップの窓際に、見慣れた2人の横顔がありました。向かい合って座っていたのは、私の彼と、大学時代からの友人です。テーブルの上では、彼のスマホが友人のほうへ向けられていました。店の前を通り過ぎ、私はそのまま改札へ。
忠告をあっさり流した日
その数日前、友人といつものカフェで会っていました。話題は、仕事の締め切りで私が行けなかった、大学のサークルのOB会のこと。友人によると、サークルの後輩が会の間ずっと彼の隣に座り、「今度2人で飲みに行きましょう」と誘っていたそうです。
「あの子、あなたの彼氏狙ってるよ」
友人はカップを置いてから、そう言いました。
後輩は昔から人懐っこく、誰とでも距離が近い子です。飲み会で隣に座っていたくらいで、彼を疑う気にはなれませんでした。
「彼のこと、疑いたくないんだよね」
そう返すと、友人は「そっか」とだけ言って、話題を仕事の愚痴に切り替えました。あっさり引き下がったのが少し意外で、それでも店を出る頃には、その話をほとんど気にしていませんでした。
忠告してくれたはずの友人の正面にいたのは彼
あの日、仕事帰りに駅前を通ったのは偶然です。ガラス越しでは声も聞こえず、2人が何を話しているのかは分かりませんでした。
帰りの電車で、カフェでの友人の顔を何度も思い返しました。忠告してくれたのは友人なのに、その友人が私に何も言わずに彼と会っている。「あの子」とは、本当に後輩のことだったのだろうか。考えがそこへ行き着くたびに、つり革を握り直しました。
家に着き、友人とのチャット画面を開きました。「今日、駅前にいたよね」と打ち込むまでに、何度も文面を消しては書き直したのです。送ると既読はすぐについたものの、返信は来ないままでした。
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彼がこちらへ向けた画面




























