親友に引っ越しを言えないまま街を出た私が、書いては消した返事に書けなかったこと

コラム

2人で決めた合図

スタンプの一覧をさかのぼり、傘をさしたクマを選びました。高校3年の冬、第一志望に落ちたあの子が、私に送ってきたものです。「話せるようになるまで待ってて」という意味で、2人で決めた合図。あのとき私はうなずくクマを1つだけ返し、あの子が自分から話しだすまでの2週間、何も聞かずに待ちました。

今度は、私が待ってもらう側です。責められても仕方がないと思いながら送信すると、少しして、うなずくクマが届きました。

そして...

「カフェ行こう。そこでちゃんと会って話させて」と送ってから、乗り換え案内で前の街の駅までの電車を調べました。片道2時間の経路を保存し、スマホのメモに話すことを書き出していきます。辞令のこと、3週間のこと、言えなかったこと。1行目は、何度書き直しても「ごめん」のままでした。

(20代女性・営業職)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

  • X
  • Line