「今、君の家の近く」と元カレからメッセージ。窓の外を見ると、知らない女性と並んで歩いていた

コラム

窓の下で元カレの隣にいたのは、知らない女性でした。「少しだけ、下に来られる?」と届いても、部屋着のままカーテンの端を握りしめていました。

その少し前。洗濯物を取り込もうとしたとき、テーブルの上のスマホが短く鳴りました。画面に出ていたのは、1年前に別れた元カレの名前。別れてから、一度もやりとりはしていません。それなのに、届いた文面には用件も挨拶もありませんでした。

別れて1年、届いたのは短い一言

元カレとは学生時代から3年付き合い、お互いに納得して別れました。最後は駅の改札で「元気でね」と手を振ったきり。連絡先は消さずにいたものの、こちらから開くことはありませんでした。

画面にあったのは、この一言だけです。

「今、君の家の近く」

何度読み返しても、続きは届きません。近く、とはどのくらいの近さなのか。付き合っていた頃の元カレなら、駅からこの部屋までの道を覚えているはずです。それをわざわざ知らせてくる意味が、どう考えても見えてきませんでした。

カーテンの隙間から見えた2人

返信を打つより先に、窓際へ足が向いていました。2階の窓からは、建物の前の通りが見下ろせます。カーテンの端を少しだけめくると、見慣れた紺色のジャケットが目に入りました。

元カレでした。駅の方向から、ゆっくりこちらへ歩いてきます。その隣には、髪を1つにまとめた知らない女性が並んでいました。2人は時々言葉を交わしながら歩き、建物の入り口の前で足を止めます。カーテンをつかんだまま、片手でメッセージを打ちました。

「え、どういうこと?」

すぐに既読がつき、窓の下の元カレがスマホに目を落とすのが見えました。少しして、手の中の画面が光ります。

「少しだけ、下に来られる?」

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