
「ブスは帰っていいよ」と合コンで笑った男→1年後、再会した場所とは
コラム
戻ってきた課長が告げたこと
しばらくして戻ってきた課長は、席に着く前に私のほうを見ました。
「この会社は今回外しましょう。理由は私から先方に伝えておくから」
「何かあったんですか」
「あなたが気にすることじゃないよ」
私が聞いても、課長はそれ以上は教えてくれませんでした。課長は彼の会社の提案書から付箋をはがし、「あの会社からの電話は、私には取り次がなくていいから」と周りに伝えました。
2日後、デスクの電話が鳴りました。名刺にある私の直通番号です。名乗ったのは彼でした。
「先日はありがとうございました。少し行き違いがあったようで、担当の方から課長さんにお口添えいただけないかと思いまして」
課長に取り次いでもらえないから、私に頼むことにしたのでしょう。この人はまだ、私があの日の相手だと気づいていない。そのうえで、頼みごとをしてきているのです。
そして...
黙って断れば、あの日、何も言わずに店を出た私と同じです。せめて、自分が誰に頼んでいるのかは知ってほしいと思いました。
「はじめまして、とおっしゃいましたよね」
「え?」
「1年前に一度お会いしています。そのとき帰っていいと言われたので、今回も私から申し上げることはありません」
「いや、あの」
「失礼いたします」
電話を切ると、隣の課長がちらりとこちらを見て、何も聞かずに画面へ目を戻しました。
彼の言う行き違いとは何だったのか。打ち合わせの日、エレベーターを降りた先で何があったのか。机の引き出しには、彼の名刺がまだ1枚入っています。
(20代女性・マーケティング職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)































