
「結婚しようか」と送ってきた彼に「本気?」と返したら、既読のまま5分後、インターホンが鳴った
コラム
既読がついたまま、返事は届きませんでした。その場の勢いなのか、誰かに言わされたのか。画面を見つめて待つ私の耳に届いたのは、聞き慣れた音でした。
ソファでタオルをたたんでいると、テーブルのスマホが短く鳴りました。通知は、友人の結婚式に出かけていた彼から。開いた画面には、彼のアイコンの横に、見たことのない言葉が並んでいました。
お祝いの席から届いた一行
彼とは付き合って3年。お互いに一人暮らしのまま、結婚の話が出ても、どちらからともなく先送りにしてきました。
式のあとには「二次会、顔出してくる」と届いていたので、お祝いの輪の中にいるはずでした。そこへ届いたのが、「結婚しようか」。
友達の幸せそうな姿を見て、気分が上がっただけではないか。乾杯を重ねて、その勢いで打ったのではないか。3年分の先送りを思い出すほど、画面の一行が軽く見えてきました。
「本気?」に既読がついたまま
たたみかけのタオルを脇に置き、「本気?」とだけ返しました。
既読はすぐにつきました。けれど、返事は届きません。
今頃、友達に画面を見せて笑っているのだろうか。誰かに言わされて送ったのかもしれない。浮かんでくるのは、そんな場面ばかりでした。
「酔ってる?」と打ちかけて、送らずに消しました。聞いてしまったら、本当にそうだと返ってきそうだったからです。
画面上部の時計の数字が2回変わっても、やりとりは「本気?」で止まったまま。タオルを1枚広げては、同じ折り目でたたみ直していました。
5分ほどたった頃、部屋にインターホンの音が響きました。
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モニターに映ったスーツ姿




























