
おやすみ通話で「5秒待って」と言い続けた俺→最後のボタンを彼女に押してもらった、5秒の正体
コラム
「今日は先に切って」いつまでも終了ボタンを押さない彼女にそう言われ、俺は困って笑いました。
付き合って半年になる彼女との寝る前の通話は、最後に5秒の間を置いて終わるのが決まりでした。その5秒に俺が何をしているのか、彼女には話したことがありません。
付き合って3か月目の通話で
俺は昔から、電話を自分から切るのが苦手でした。終了ボタンを押した瞬間、相手との時間を自分の手で終わらせてしまう気がするのです。
付き合って3か月目のある日、通話の終わりに彼女がふと言いました。
「電話って、切れた瞬間がいちばん寂しいんだよね」
その言葉は、ずっと俺の頭に残っていました。それなら、せめて彼女を置いていく側にはなりたくない。そう考えて、自分なりの決まりを作りました。
「おやすみ。あ、5秒待って」
この5秒の間に、声には出さずに「今日もありがとう、好きだよ」と言う。照れくさくて口にできない言葉を、ここで言っておくのです。通話時間が5秒進むのを見届けたら「よし、切っていいよ」と伝え、最後のボタンは彼女に押してもらいます。
「内緒」としか返せなかった
ある日、彼女からメッセージが届きました。
「通話の最後の5秒って、何してるの?」
俺は本当のことを打ちかけて、全部消しました。心の中で好きだと言っているなんて、文面にした途端に格好悪く見えたからです。
「内緒」
送ってすぐ、そっけなさすぎたかと後悔しました。何も聞こえない5秒が彼女を不安にさせているとは、考えてもいなかったのです。
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数日後、通話が終わらなかった日




























