
夫とは笑うのに、私の前では難しい顔の義父。帰り際の玄関で呼び止められて「あのな」
コラム
玄関で呼び止められて
「あのな」
義父のほうから呼び止められたのは、それが初めてでした。片方の靴のかかとを指で押さえたまま続きを待っていると、義父は口を開きかけ、それから廊下のほうへ目をそらしたのです。
「気をつけて帰りなさい」
それだけ言うと、義父は奥へ戻っていきました。
「お邪魔しました」
義父が閉めかけた居間のふすまに向かって頭を下げると、玄関で車のキーを持っていた夫が、私と廊下の奥を見比べていました。
そして...
帰りの車の中で、あの「あのな」を何度も思い返していました。叱られる前のようにも、何かを頼まれる前のようにも聞こえる、低い声でした。
次に義実家へ行ったときは、もう少し自分から義父に話しかけてみようと思っています。
あのとき義父は、本当は私に何を言おうとしていたのでしょうか。
(30代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)































