
「外食のほうがマシ」と言った俺が、閉店後の厨房で隠れてやっていたこと
コラム
カウンターに置いた皿
定休日、スタッフに彼女を呼んでもらいました。
ガラス戸が開いて、彼女が厨房の俺を見て目を丸くします。
言うつもりだった言葉は、すっかりどこかへ行ってしまいました。
卵が少し破れた皿を、カウンターの彼女の前に置きました。
「食べてみて」
スタッフが奥へ下がり、カウンターの前は2人だけになったのです。
彼女のエプロンのひもを、指先でいじってしまいます。
そして...
彼女がスプーンを手に取りました。
オムライスを一口食べて、彼女が言ったのは一言だけでした。
「ソースのかけ方が違う」
笑ってもいないし、怒ってもいない顔でした。
「家では、俺が作る。だから家では座っててほしい」
外食のほうがマシなんて、本当は1つも思っていませんでした。
許されたのかどうかは、まだ分かりません。
「外食のほうがマシ」と言った俺は、彼女にとっての外食になりたかったのです。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























