
「男なら奢って当然」と言った私→3週間前にあの店で会計を済ませていたわけ
コラム
お手洗いに立つふりをして、私はレジの店員さんに小声で頼みごとをしました。それでもあの領収書は、私ではなく彼の手に渡ってしまい…。
3週間前、予約サイトで窓際の席と2人分のコースを予約しました。支払いもその場で済ませています。当日まで彼に気づかれないよう、会計済みであることは彼には伝えないでほしいと店にもお願いしていました。
3年間出しそびれた財布
付き合って3年、会計はいつも彼が持ってくれました。財布を出すたびに、彼は首を振ったのです。
ありがたい反面、申し訳なさが少しずつたまっていきました。翌週は、私たちが付き合い始めてちょうど3年の日です。少し早いけれど、今回の食事を3年分のお礼にしようと決めていました。
彼は記念日をあまり覚えていない人で、正直に話せば、止められるはずでした。だから当日は、最後まで彼が払うつもりでいられるような返事をしようと考えていました。
メニューの前で選んだ言葉
「今日は割り勘にしようかな」
彼が冗談を言ったので、用意していた言葉を返しました。
「男なら奢って当然」
口にした瞬間、さすがに言いすぎたと思いました。彼は笑ってみせました。
「冗談だって」
「ほんとに?」
そう返したものの、彼の笑い方がいつもと違って見えて、すぐに後悔しました。店員さんとの約束がちゃんと伝わっているか気になり、レジのほうを何度も見てしまいました。
デザートのあと、「お手洗い」と言って席を立ち、レジへ寄りました。「帰りに領収書だけ私へ渡してください」と、念のためもう一度お願いしました。
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レジの前に先に立った彼




























