遠距離の彼に「会いに来るのはいつも私じゃん」と言った日、彼の部屋の棚で見つけた私の実家近くの店の紙袋

コラム

実家の近くの店

それは、私の実家から歩いて数分の和菓子屋でした。ここから電車で1時間ほどの、小さな駅の前にある店です。支店はなく、母が親戚の家へ行くときの手土産は、いつもそこで買っていました。
重なっていた紙袋は、5枚ありました。
「これ、どうしたの?」
「ちょっと用事があって」
彼はそれだけ言って、紙袋を棚の奥に戻しました。
私の地元に、何度も足を運ぶ用事がある。会いに来てはくれないのに、そこへは通えるのか。地元の誰かに会っているのかと、考えたくない想像ばかりが浮かびます。そのあと2人で食べたごはんの味は、ほとんど覚えていません。

そして...

部屋に戻ると、テーブルの上で彼のスマホが鳴りました。画面には「お父さん」と表示されています。
彼はスマホを持ってベランダに出ていき、ガラス戸越しに声が聞こえてきました。
「はい、来週も行きます」
誰の「お父さん」なのか、来週どこへ行くのか。私には来てほしいと言いながら、彼はなぜ私の地元へ通い続けているのでしょうか。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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