「犬の散歩に付き合う暇はない」と言った彼→1か月後、散歩道の橋のたもとのベンチから立ち上がったのは

コラム

橋のたもとで見たあいさつ

いつもの彼なら、ここで目をそらして離れていくはずでした。
ところが彼は、その場でゆっくりとしゃがみました。あの子と目線の高さをそろえ、軽く握った手を鼻の前にそっと差し出します。
吠えられても、彼は手を引っこめませんでした。
しばらく吠えていたあの子が、やがて差し出された手のにおいをかぎはじめます。吠える声が止まり、しっぽが左右に揺れました。
初めて見る光景に、思わずリードを短く持ち直しました。
しゃがんだまま、彼が顔を上げます。
「いつも、この道なんだろ」
「なんでいるの」
彼は答えずに、あの子の背中を見ていました。

そして...

「リード、持ってもいい?」
あれほど避けていたあの子のリードに、彼が自分から手を伸ばしています。リードを渡すと、あの子は彼を引っぱるように歩きだしました。
1か月、散歩の誘いを断り続けた彼。あの子へのあいさつの仕方を、彼はいったいどこで覚えたのでしょうか。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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