
泊まりに来た父に聞こえる声で妻に我慢しろと言い放った俺が、翌日から台所に立った事情
コラム
父に言えた言葉
「俺がやるから、それでいいんだよ」
子どもの頃、母の横で言いたくても言えなかった言葉です。湯のみにお茶を注ぎ足すと、父はそれ以上何も言いませんでした。不満そうな顔には、気づかないふりをしておきました。
翌日、妻と2人で父を駅まで送りました。改札の向こうに父の背中が消えて、やっと息を吐けた気がします。
「この前は、ごめん」
台所での理由まで話そうとしたのに、続きが出てきませんでした。妻の返事を待たずに、駐車場へ歩き出していたのです。
そして...
帰りの車の中でも、結局ほとんど話せませんでした。あの大声が父に聞かせるためのものだったことを、妻はまだ知りません。
次に父が来る前には、きちんと話しておくつもりです。それで妻が許してくれるかどうかは、分かりません。
夫婦なんだから妻が我慢しろ。あの言葉の中で、本当に我慢するつもりだったのは俺のほうでした。
(30代男性・会社員)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)




























