
「孫の顔はまだ?」と嫁に聞き続けた私。喫茶店で友人たちに口にした約束
コラム
「誰かに見せるため」と言われて
「お義母さん。私たちの子どもは、誰かに見せるために産むものじゃありません」
取り皿をテーブルに置いて、そう言った嫁の顔を見ました。
誰かに見せるため。喫茶店で口にした約束を、見透かされたのかと思いました。
「いつにするかは、夫と2人で決めます」
隣で息子がうなずいて言いました。
「俺も同じ考えだから」
息子まで嫁の肩を持つのかと、腹が立ちました。言い返す言葉を探したのに、浮かぶのは友人たちの画面とクローゼットの箱ばかり。口から出たのは、短い返事だけでした。
「そう」
あとは黙々と料理を取り分けました。隣の席の夫が「この煮物、うまいな」とつぶやいても、返事はしませんでした。見送りの玄関でも、いつもの質問は口にしていません。
そして...
箱の中のよだれかけには、買ったときのタグがついたままでした。
数日後、喫茶店の友人たちのチャットに、また新しい孫の写真が届きました。「お孫さんの予定は?」という一言に「もうすぐよ」と打ちかけて、消しました。代わりに「うちは、息子夫婦に任せてるの」と送りました。
嫁の言い方は失礼だったと、今も思っています。それでも次に息子夫婦が来たら、玄関で最初にかける言葉は「いらっしゃい」にするつもりです。
(60代女性・主婦)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)































