
「ゴミ出しといて」に既読だけつけて出社した夫。帰宅した私を待っていた、玄関の付箋の言葉
コラム
玄関のドアの内側
鍵を開けると、玄関に袋はありませんでした。靴を脱ごうとして、ドアの内側に貼られた黄色い付箋に気づきました。夫の字で、こう書いてありました。
「ゴミは出したよ。おつかれさま」
用件のあとに、ねぎらいの言葉まで添えてあります。それなら、どうして返信のほうは空のままだったのだろう。画面越しではなく直接聞こうと決めて、私は付箋を剥がさずに待ちました。
遅く帰ってきた夫に、私は付箋を指さして「これ、なんで送ってくれなかったの」と聞きました。夫は靴を脱ぎながら答えました。
「駅で送ろうと思ってたら電話が入って、そのままになってた」
それから、少し間を置いて続けました。
「付箋があるからいいやって、どこかで思ってたのもある。ごめん」
帰ってきた私に見えるように書いた、とも言いました。それ自体は嬉しいのです。でも、付箋は家に帰るまで読めません。「一言でいいから返して。家に帰るまで、ずっと気になってた」と言うと、夫はうなずきました。
「次からは先に返す。付箋はおまけにする」
そして...
夫は今では、頼み事をすると短い返事と証拠の写真を送ってくれるようになりました。私は既読が付くのを確かめずに、画面を閉じられるようになりました。
(30代女性・事務職)
本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。
(ハウコレ編集部)





























