
「彼女には内緒で」と打った俺が、友人に頼もうとしていたこと
コラム
内緒にしたかった本当の理由
そのあと、友人に同じ文面を送り直しました。事情を知った友人から届いたのは、「それ、先に彼女に言えばよかったんじゃない?」という一言。しばらくしてから、店に行くのは彼女に話してからにすると返しました。
内緒にしたのは、彼女を悲しませたくなかったから。そう思っていましたが、本当は、大事にしていなかったと思われるのが怖かっただけかもしれません。直してから何も言わずにつけていけば、壊したこと自体をなかったことにできる。そんな都合のいい考えでした。
会うまでの数日、彼女にはいつもどおりのメッセージを送り続けました。
そして...
記念日の待ち合わせの改札で、彼女を見つけて手を上げました。
レストランの席に着いてから、鞄から布の袋を取り出し、止まった時計をテーブルに置きました。フットサルで壊したこと、直してから何も言わずにつけてくるつもりだったこと。順番に話すと、彼女は時計を手に取り、ひびの入ったガラスをしばらく見ていました。
「直るなら、一緒に取りに行こうよ」
時計は今、友人に紹介してもらった店に預けてあります。財布に入れた預かり票を、ときどき取り出しては受け取りの日付を確かめています。
(20代男性・営業職)
本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。
(ハウコレ編集部)































