妻の友人と会う日に残業だと嘘をついた俺。古いスマホの通知を写真で送られても隠した本当の用件

コラム

帰りの電車で読み返したやりとり

「もう帰ってあげて。お店は私が見ておくから」

友人にそう言われて、短く返信しました。

「今から帰る」

電車の中で、妻とのやりとりを最初から読み返しました。驚かせたいという気持ちを言い訳にして、嘘をつくことを軽く考えていたのは俺です。使わないはずのスマホ、妻の友人、残業という嘘。どれも、妻を不安にさせるには十分すぎる材料でした。せめて嘘だけは、帰ったらすぐに謝ろうと決めました。

そして...

家に着くと、テーブルの上に古いスマホが置かれていました。上着を脱ぐ前に、妻に声をかけました。

「ちゃんと話すから、座って」

向かいに座った妻に、まず残業だと嘘をついたことを謝りました。友人と何をしていたのかと聞かれ、言いかけて首を振ります。ここで話せば、2人で進めてきた準備が無駄になる。

「もう少しだけ待ってほしい。そのときに、全部話すから」

妻は少し間を置いて、「分かった」とだけ言いました。

誕生日の夜、友人たちが待つ店で、ようやく全部を打ち明けました。妻は笑いながら言いました。

「それなら、そう言ってくれたらよかったのに」

古いスマホは、もう引き出しに戻しました。あの夜、それ以上聞かずに待ってくれた妻を、来年は嘘をつかずに驚かせるつもりです。

(30代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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