「30日分、見てほしいものがある」と送った僕→ノートの右の列に、30日間書き続けていたこと

コラム

彼女から届く点数を、僕は毎日ノートに書き写していました。低い点の日ほど、右の列の書き込みは長くなっていきました。
ノートを開いて、30行目まで埋まった表を写真に撮ったのは、質問をはじめて30日目のことです。付き合って3か月の彼女に、ずっと見せるか迷っていたものです。送信する前に、何度も撮り直しました。

訊けなかったこと

彼女とは職場の先輩の紹介で知り合いました。僕は口下手で、人の気持ちを察するのが得意ではありません。前の恋人には「何を考えてるか分からない」と言われ、気づいたときには関係が終わっていました。
同じことを、彼女とは繰り返したくありませんでした。それでも、彼女が楽しかったのか、何か嫌なことがあったのか、うまく読み取れないのです。「大丈夫?」と訊けば、彼女はきっと「大丈夫」と答えるでしょう。
そこで考えたのが、点数でした。
「今日は何点?」
彼女の一日が何点だったのか、数字なら答えやすいかもしれない。そう思って、送りはじめました。

右の列に書いたこと

「80点かな」
「そっか、ありがと」
返事が届くと、ノートに番号と点数を書き写しました。そして右の列には、その日に僕ができたこと、できなかったことを書きました。
点数が高い日は、何がよかったのかを。低い日は、自分に何ができたかを。
40点の日は、とくに長くなりました。
「今日は40点」
「そっか、ありがと。おやすみ」
その日だけ「おやすみ」を足したのは、それ以上何を書けばいいのか分からなかったからです。電話をかければよかった。せめて、もう少し話を聞けばよかった。そう書きました。

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30日目の写真
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