
「シングルマザーとは付き合えない」と言った彼→2週間後、家に来て息子と2人で内緒話をしていた
コラム
台所からガラス戸越しに見えたのは、床に膝をついた彼の背中でした。息子は「内緒」と言うだけで、何も教えてくれません。2人の間で交わされた言葉とは、いったいなんだったのでしょうか。
駅前のカフェで、学生時代の同級生と向かい合っていました。再会してから半年、休みのたびに会うようになった相手です。カップの持ち手を握りながら、ずっと聞けずにいたことを口にしました。
カフェで返された答え
「私たちって、この先どうなるのかな」
彼はカップを置いて、窓の外に目をやりました。
「シングルマザーとは付き合えない」
10歳の息子がいることは、再会した日に話してあります。彼はそれからも、息子の習い事の話を笑って聞いてくれていました。だからこそ、その答えは予想していなかったのです。
「そっか、分かった」
笑って返したものの、そのあと何を話したかはよく覚えていません。改札で別れてから、ホームのベンチに座ったまま電車を2本見送りました。
息子に会いたいというメッセージ
それから2週間、彼からの連絡はありませんでした。
メッセージが届いたのは、もう会わないつもりでいた頃です。
「今度の休み、家に行ってもいい?息子くんに会いたい」
付き合えないと言った相手の家に、何をしに来るのか。迷いながらも「いいけど」とだけ返しました。
当日、玄関に立った彼は、いつもより改まった様子でした。手には、息子の好きなお店のプリンの箱があります。リビングに上がると、彼は私のほうを向きました。
「少しだけ、息子くんと2人で話させてほしい」
台所でお茶を淹れながら、ガラス戸越しにリビングを見ました。彼は息子の前で床に膝をつき、深く頭を下げていたのです。
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ガラス戸の向こう





























