彼女への「了解」に毎回47分かけていた俺→待ち合わせのベンチで、慌てて伏せた画面の中身

コラム

ベンチで届いたメッセージ

デートの日、俺は待ち合わせの広場に早めに着きました。ベンチに座ると、彼女からメッセージが届きました。
「ごめん、少し遅れるかも」
すぐに辞書アプリを開きました。遅れる相手に「了解」は冷たくないか、「大丈夫です」のほうが丁寧か。画面に顔を近づけ、首をひねりながら解説を読み比べているうちに、30分以上が過ぎていました。
名前を呼ばれ顔を上げると、目の前に彼女が立っていました。俺は慌ててスマホを伏せて膝に置き、「……早かったね」と笑ってごまかしました。

そして...

カフェに入ると、彼女に聞かれました。
「いつも返事まで47分かかるの、なんで?」
言い逃れはできないと思い、伏せていたスマホを見せました。開いたままの辞書アプリに、「了解目上失礼」の検索履歴が並んでいました。俺は、最初のころの「丁寧で好き」がずっと頭にあったことも話しました。
彼女はしばらく画面を見つめてから、吹き出しました。「了解でいいよ。なんなら、りょ、でもいい」
まだ「りょ」は送れていません。そっけなく見えていたあの「了解」は、俺が一番時間をかけて選んだ言葉でした。

(20代男性・会社員)

本記事は、読者アンケートに寄せられた実体験をもとにした本人視点の記事を参考に、相手側の心情を想定して制作しています。実際の相手本人への取材ではなく、編集部による解釈を含みます。

(ハウコレ編集部)

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