記念日に送った「今日もよろしくね」が1日中未読の彼→21時、閉まった花屋のシャッターの前に立っていた

コラム

明かりの消えた店の前で、彼は何度も腕時計を確かめていました。誰かを待っているようなその背中を、私は道の向こうから見つめていました。
目を覚ましてすぐ、彼にメッセージを送りました。付き合って1年の記念日に、いつもの言葉を少しだけ特別な気持ちで。けれどそのメッセージは、日が暮れても未読のままでした。

1年目の「今日もよろしくね」

「1年ありがとう。今日もよろしくね」
彼はレストランの厨房で働いていて、仕事中はスマホを見られません。それでもいつもなら、休憩の時間に必ず既読がつき、短い返事が届きます。
記念日のお祝いは、週末に改めてすることになっていました。週末に行くレストランも、もう2人で決めてあります。だから今日は、このメッセージだけ。返事を楽しみにしながら、私は仕事に向かいました。

未読のまま過ぎていく記念日

休憩の時間が過ぎても、既読はつきませんでした。
忙しいのかもしれない。そう自分に言い聞かせても、画面を見るたびに気持ちが沈んでいきました。去年の今日、彼は「来年も一緒にいよう」と言ってくれたのに。同僚から「今日は記念日でしょ」と聞かれても、笑ってうなずいてごまかしました。
仕事を終えて家に帰っても、未読のまま。彼の店が閉まる時刻を過ぎても、何の連絡もありません。
記念日を忘れているのかもしれない。それならせめて、顔を見て確かめたい。気づけば私は上着をはおり、彼の店の最寄り駅へ向かっていました。

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