記念日の「今日もよろしくね」を1日中開けなかった俺→その返事は、休憩中の電話で花屋に伝えていた

コラム

シャッター横のドアが開き、店主さんが出てきました。深く頭を下げた俺は、道の向こうに彼女が立っていることに、まだ気づいていませんでした。
目覚ましの音で目を開け、時計を見て慌てて飛び起きました。今日は付き合って1年になる彼女との記念日で、しかも朝から仕込みに入る日でした。スマホの通知を確かめる間もなく、俺は家を飛び出しました。

去年言えなかった続き

俺が働くレストランの厨房では、スマホをロッカーに入れておく決まりです。彼女から何か届いているだろうとは思いながら、仕込みに追われていました。
お祝いは週末にする約束でした。それでも、当日に何もしないのは嫌でした。去年の記念日は仕事で何もできず、帰り道に「来年も一緒にいよう」と言うのがやっとだったのです。今年は、彼女が好きなラナンキュラスの花束を渡して、その続きを伝えたいと思っていました。
ところが、職場の近くの花屋は、俺の仕事が終わるより前に閉まってしまいます。

休憩時間の電話

休憩に入ると、すぐに花屋へ電話をかけました。
「花束を作っておいてもらえませんか。21時に取りに行かせてください」
店主さんは少し困った声でしたが、事情を話すと、シャッター横のドアをたたけば開けると言ってくれました。
淡い色でまとめてほしいこと、カードを1枚添えてほしいこと。カードの文面を電話口で伝えているうちに、休憩はほとんど終わっていました。彼女のメッセージを開く時間はありませんでした。それに、返事をするなら花束を手にしてからにしたかったのです。

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シャッターの前で
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