
雨の日に限って返信が夜まで来ない彼→バス停の前で見た雨合羽の横顔に、私が送った「今、どこにいるの?」
コラム
晴れた日は、仕事の休憩中に必ず返事をくれる人でした。だからこそ、雨の日にだけ続く未読が気になったのです。手帳の印が増えるほど、悪い想像も膨らんでいきました。
窓ガラスを叩く雨音で、目を覚ましました。天気予報のアプリには、傘のマークが1週間分並んでいます。雨の日になると、彼からの返事が来なくなる。そのことに気づいてから、私は雨が少し苦手になりました。
雨の日だけの未読
彼とは友人の紹介で知り合い、付き合って3か月になります。仕事の話をあまりしない人で、知っているのは会社員だということくらいでした。
晴れた日は、仕事の休憩中に「今日もがんばろう」と返事をくれます。ところが梅雨に入った頃から、雨の日に限って、メッセージが未読のまま日が暮れても返ってこなくなりました。
返事が届くのは、決まって私が寝る支度を終えた頃。
「ごめん、今日バタバタしてた」
そう書かれているだけで、何があったのかは分かりませんでした。
手帳につけた印
偶然かもしれない、と思いました。けれど1か月のあいだ手帳に印をつけていくと、偶然ではないことがはっきりしました。
雨の日は、例外なく返事が遅い。晴れた日は、例外なく早い。
雨の日の彼には、私に言えない何かがあるのだろうか。それとも、雨の日は私と話す気分になれないのだろうか。想像は、どんどん悪いほうへ転がっていきました。
その日も雨でした。取引先へ向かうためにバス停で待っていると、目の前に1台の配達トラックが止まりました。
ハザードランプが点滅し、運転席のドアが開きます。雨合羽のフードをかぶって飛び降りてきた人の横顔を見て、私は傘の柄を握り直しました。
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雨の中を走る背中





























